国税庁HPの新着情報に、「法定調書提出義務者・源泉徴収義務者となる事業者のための社会保障・税番号制度の概要」という記事が出ていたので、読んでみました。
H28年から始まる納税者番号制度。今回の記事は法定調書提出義務者と源泉徴収義務者にかかる部分のものですが、こんなこと本当にできるのかなと思うのが、支払者による本人確認の部分です。
「法定調書提出義務者は、支払を受ける方から個人番号の提供を受ける際に、個人番号カード等の提示を受け、本人確認を行う必要があります。」ということなのですが、果たして法定調書対象となる支払い全ての本人確認なんて支払者はできるのでしょうか?
従業員などはまだ出来そうなイメージが有りますが、外部の方についてはどうやってやるんだろうと首をひねってしまいます。
例えば、
・家賃を払う場合に、家主さんの本人確認を行う。
・講演会の講師などの本人確認を行う。
・弁護士さんや司法書士さんに報酬を支払う場合に、本人確認を行う。
といった場合、具体的にどうするのでしょう?
しかも本人確認の方法は、「個人番号の確認と身元(実存)確認 を併せて行うことが必要となります。」ということで、個人番号カードがない場合は、番号とともに運転免許などで身元確認も必要ということのようです。
請求書に個人番号の記載などがあって、それを支払調書に記載するだけというのならなんとか出来そうな気がしますが、身元確認となると本当に全ての支払者ができるのでしょうか?
今後もっと具体的な情報が提供されるのでしょうけど、支払者も税理士もかなり手間が増えそうですね。
個人番号カードはICカードなのだし、これを利用してなんとか簡便な方法を考えてもらいたいところです。