それほど件数も多くない私の事務所の3月決算も、今日でギリギリ終了。
久しぶりに全件黒字決算でした(*^^*)。
今月に限らずここ最近、私の事務所のお客様は黒字決算になる方が増えてきているのですが、本来の売上・利益が増えてきていることだけではなく、役員報酬をほどほどに抑えてある程度会社の利益を残すようになってきたことも、黒字が増えてきている理由のような気がします。
「役員報酬はいくらぐらいにしたらいい?」と聞かれると、以下のようなシミュレーションを行って法人・個人の税負担と社会保険料負担を対比したものを作成するのですが、
最近は実効税率が以下のように、所得800万円以下で事業税軽減税率の適用を受ける場合は20%ちょいとかなり下がってきているので、
所得税率が10%以上になるラインから、役員報酬を増やすと手取りは増えてもトータルの税・社保負担額は増えてしまったりするんですよね(社保は上がっているし)。
そんな結果を見ると、「家に持って帰って税金増えるんなら、役員報酬はそこそこにして、ある程度利益を会社に置いておこうかな」という結論になるケースがほとんどです。
また法人税率が下がると、キャッシュを使って経費を増やすという節税効果も薄くなってしまいます。
シミュレーションの際には、同時に以下のように経費の増減を行った場合の税額への影響額も試算してみるのですが、
計算しても「これだけお金を使っても、税金たったこれだけしか減らないのか・・・(^^;」となって、税金払っても会社に現金置いておく方がマシかなあということで、結果として利益(+現金も)が残ることに。
そんな感じで黒字決算になるお客さんが増えているのですが、黒字の理由がどうあれ利益が続いて貸借対照表の資本の部がきれいになっていくと、昨今は他の事情もあるのかもしれませんが銀行受けが良くなって、借入もスムーズに受けられるケースが増えているような気がします。
そして借入がスムーズにできると無理な節税対策で現金を減らしていないこともあって、本当に小さな会社でもたっぷりの手元資金で心に余裕ができて、仕事もプラスの方向に行くという好循環につながっているような感じなんですよね。
私が開業したころは小さな会社の役員報酬を決める場合、「できるだけ多くの方に分散し、会社の利益をできるだけゼロに近づける」というのがセオリーでしたが、最近は法人税をある程度払っても黒字をしっかり出して利益を残していく方がメリットが多くなってきているのかもしれませんね。
※今日はマイホームの地鎮祭でした。
開業したころは、独身だし自分ひとりマイペースで仕事して食べていければいいやなんて思っていましたが、家族ができるとまだまだ頑張らないとダメですね。