前回の日記で書いた、税理士試験合格者向けの独立開業体験記ですが、体験記以外にも独立を目指す方々に何かエールを送ることができないかなあとネタを考えています。
そのネタの一つとして、「独立しても普通に食べていけるよ」ということをどうやったら伝えられるかなあと、筆をなめなめ検討中。
ビジネス雑誌などで「独立しても食えない税理士・会計士」なんて特集を見かけたりするのですが、
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最初から身の丈に合わない事務所を構えたり、事務員を無理に雇ったり、高価なシステムを導入したりということがなければ、大きな固定費が不要な税理士事務所はほとんどの人がそこそこにやっていくことができるように思えるんですよね。
私の周りで今は大きくなっている税理士さんでも、開業当時は自宅開業から始めて経費をできるだけ抑制して、顧問先が増えるにつれて事務所を借りたり事務員を雇ったりして徐々に規模を拡大して、無理なく大きくなっているような印象です。
と印象だけで話をしても説得力がないので、「税理士は本当に食えなくなってきているのか?」。国税庁の統計年報から、職業別の申告所得税の所得金額を平成23年から27年までの5年分を見てみました。
税理士・会計士は一括りなのですが、こんな感じです。
グラフにしてみると、こんな感じ。
どっちかというと所得はこの5年間で、上がっているような感じですよね。
ちなみに弁護士さんは、こんな推移で、
司法書士さんと行政書士さんはこんな感じです。
直近の平成27年でこの3つを比較すると、以下のようなグラフになりました。
傾向として、弁護士さんは稼いでいる人と稼いでない人が分かれている一方、税理士・会計士はほどほどに稼ぎながら上下のバラツキは少ない感じでしょうか・・・(^^;。
こうやってみると「食えない税理士」というのは外部からの煽りだけで、実際はそんなことは全然ないんじゃないのかなあというのが、個人的な感想ですね。
それに食べていけること以上に、私の周りで開業している人は実に楽しそうに仕事をされているんですよね。
「開業してもまあ何とかなるし、それに自分の事務所をもって自分で仕事をすることは本当に楽しいよ」ってことを、この独立体験記で伝えられたらいいですね。