私の所属する近畿青年税理士連盟大阪支部で、10月は新進気鋭の弁護士さんに遺産分割協議書の作成ポイントについての研修を行ってもらう事になりました。
税理士の場合、税負担の軽減を最優先して遺産分割案を考えがちですが、今回の研修では弁護士の立場から見た遺産分割の手続きのポイントや税理士がはまりがちな落とし穴などを解説していただく予定です。
弁護士さんと話をしていてよく感じるのは、税理士とはやっぱり視点や考え方が違うんだなということです。
多くの情報を集めて、出来るだけ紛争を予防するように手を打って、いざ紛争になった場合は誰がキーポイントで、どこが浮き駒になっていて、落としどころや出口はどのあたりにするか、こじれた場合の次善策の準備といったことをしっかり計画して策を実行。実行後は予定した結論に流れていくように、そして相手を追い詰めすぎないように軌道修正を行っていく。
依頼者の利益を損なわないように、そして可能であればそれを大きくしながら、同時に相手の飲めるギリギリのラインを少しずつ探っていく。そんな経験談を聞いていると、「独立した公正な立場」で「納税義務の適正な実現」が使命である税理士とは視点が違うことを感じさせられます。
また以前ある作家さんのTwitterで、以下のようなつぶやきがあってなるほどと思ったのですが、弁護士さんの考え方や交渉の底には大体こういった力のバランスの思考が流れている様な気がします。
政治の技術では「不賛成な人を、どう動かすか?」が重要になります。権力があれば刑罰で動かす手が使えます。財力があれば報酬で動かす手が使えます。どちらもないなら、相手を納得させての合意形成が重要になります。権力も財力もないなら、不賛成な誰かをあざけり、面子を潰すのは悪手であります。
— 銅大 (@bakagane) June 1, 2015
税理士が必ずしも弁護士さんと同じ視点を持つ必要はないと思いますが、弁護士さんの話を聞いていると、こういう考え方もあるんだなあと勉強になることは多いような気がしますね。
→この研修案内チラシは、こちらからダウンロードできます。税理士や税理士有資格者であればどなたでも参加できるので、参加していただける方をお待ちしています。
※お客様が使っているのを見て、「最高の使い心地(^^;」と噂の東プレのキーボード「RealForce」を購入。
結構いいお値段がしましたが、キータッチが程よいと打ってて楽しいのですよね。まるで何か楽器を叩いているような不思議な感じです・・・。