先週若い税理士さんとExcelのことでお話ししているとき、「会計事務所でそんなにExcelを活用できる場面ってありますか?」と聞かれることがありました。
会計事務所の仕事の場合会計ソフト上で仕事が完結することが多いので、一般企業の経理の頃に比べるとExcelを活用する場面は少なくなったかなと個人的にも感じますが、それでも数字を扱う仕事である以上Excelの使いどころは結構多いと思います。
本格的に勉強しなくとも、ちょっとした機能を知っているか知っていないかだけで、仕事の効率が段違いに変わる場面というのもあると思います。
例えば消費税が還付申告となる場合、添付が必須とされている「消費税の還付申告に関する明細書」を作る場合・・・。
売上や仕入の取引先上位を順番に記載することになるのですが、こういった場合Excelのピボットテーブルの機能を使うと、あっという間に順位を計算することができます。
ピボットテーブルは、Excelのデータを任意のキーでクロス集計することができるのですが、もともとのデータ項目が多くとも必要な項目だけで簡単に集計することができ、集計要素もマウス操作だけでいろいろ変更することができます。
今回の「消費税の還付申告に関する明細書」の場合、まず弥生会計の仕訳日記帳を汎用形式でエクスポートします。
エクスポートしたデータをエクセルに読み込んで・・・。
データの任意の一か所をクリックして、ピボットテーブルを挿入すると、Excelが自動的に範囲を計算したうえで、ピボットテーブルを作成してくれます。
あとは行ラベルに集計の対象となる、「借方勘定科目」、「貸方税区分」、「借方補助科目」を選択してマウスで放り込み、集計対象となる「借方金額」を値の欄に放り込めば完成です。
仕入側も同じ要領で集計できます。
これぐらいの作業であると、3分もあればできてしまいます。
これの応用で、列ラベルの集計キーに日付を入れると、こういった感じで月別の得意先別売上高の集計もあっという間にできてしまいます。
弥生会計もデータベースの一種ですが、会計事務所に限らずこういった蓄積されたデータベースがありそれを様々な用途に活用する場合、ピボットテーブルは簡単に使える非常に重宝する機能かなと思いますね。